上達のコツ 2026.09.22 榎本翔汰プロ

ゴルフの傾斜からの打ち方は?4種類の傾斜別に構え方・ボール位置をプロが解説

傾斜に立つゴルファーと「傾斜からの打ち方 4種類の基本」の見出し

解説:榎本翔汰プロ/加瀬のシミュレーションゴルフ

練習場では打てるのに、コースではダフリや左右のミスが増える。そんなときは、足元の傾斜に合わせた構え方やクラブ選択を見直してみましょう。

傾斜からのショットでは、ボール位置・構え・狙う方向を整理し、そのうえで自分に出やすい球筋を知ることが大切です。

今回は榎本翔汰プロの指導をもとに、左足上がり・左足下がり・つま先上がり・つま先下がりの打ち方を解説します。紹介する方法は一つの目安です。同じ傾斜でも、スイングタイプや芝の状態によって対応は変わります。

※以下は右打ちを前提にした説明です。主にアイアンでのショットを想定しています。

傾斜からの打ち方を早見表で確認

まずは、4種類の違いを整理しましょう。「通常の位置」は、そのクラブを平地で打つときの自分のボール位置を指します。

傾斜 ボール位置・構え 狙いの目安
左足上がり 通常の位置。重力に対してまっすぐ立つ意識 少し右
左足下がり 右寄り。できるだけ傾斜に沿って構える やや左
つま先上がり 真ん中。クラブを短く持つ やや右
つま先下がり 通常の位置。足幅を広げ、膝を曲げる 右と決めつけず、芝と自分の傾向で判断

左右の狙いは、球筋の傾向を見込んだ調整です。 OBや池などの位置を先に確認し、危険な場所へ向けて機械的に構えないようにしましょう。

左足上がりの打ち方|右足に残りすぎず、振り抜こうとしない

傾斜に立つゴルファーと「左足上がり・下がり 構え方を整理」の見出し

左足上がりは、目標側の左足が右足より高い状態です。

構え・ボール位置・体重配分

榎本プロが今回勧めるのは、傾斜に逆らい、重力に対してできるだけまっすぐ立つ構えです。斜面と直角になるように体を右へ傾けるのではなく、平地で立つときに近い感覚を持ちます。

ボール位置は通常どおり、左右の体重配分はセンターを目安にします。

狙い・クラブ選択

狙う方向は少し右が目安です。榎本プロは、左足上がりでは右足に体重が残り、下から上へ振るアッパー軌道になりやすいと説明しています。クラブのローテーションも入りやすく、球がつかまって左へ行く傾向を見込んだ狙い方です。

クラブは、普段より飛距離の出る番手を検討します。傾斜の影響でロフトが増え、通常より距離が落ちやすいためです。「必ず1番手」と固定せず、傾斜の強さと自分の距離の変化で判断しましょう。

スイングのイメージ

インパクトで止めるようなイメージで、無理に大きく振り抜かないことがポイントです。

榎本プロの表現では「ヘッドを地面に刺すような感覚」。これは今回の傾斜に対する動作のイメージで、地面を強くたたこうと力む指示ではありません。

左足下がりの打ち方|右寄りに置き、傾斜に沿って低く振る

左足下がりは、目標側の左足が右足より低い状態です。

構え・ボール位置・体重配分

ボールは通常より右寄りに置き、できるだけ傾斜に沿って構えます。 その結果として、体重は左足側にかかります。

左足上がりとは構え方が異なるため、「どの傾斜でも同じ立ち方」と覚えないことが大切です。

狙い・クラブ選択

榎本プロの目安は、やや左を狙うこと。左足下がりではクラブが上から入りやすく、球をつかまえにくくなる傾向を考慮します。

クラブは普段より飛距離の短い番手を検討します。ロフトが立つことで、通常より飛びやすくなるためです。ただし、傾斜から十分に振れない場合もあるので、番手だけで距離が決まるとは考えず、実際の当たり方も踏まえましょう。

スイングのイメージ

右足側に体重を残すと、軸が傾いてしまいます。フォローを低く抑え、傾斜に沿って体を目標方向へ運ぶ意識を持ちましょう。

榎本プロが伝えるのは、「そのまま右足を目標方向へ一歩踏み出せるくらい」のイメージです。右側に残ったまま、球をすくい上げようとしないことが要点です。

つま先上がりの打ち方|短く持ち、左の危険を見て番手を選ぶ

ラフからコースを確認するゴルファーと「傾斜と芝を確認 左右のミスに注意」の見出し

つま先上がりは、足元よりボールが高い位置にある状態です。

構え・ボール位置・体重配分

ボールが体に近くなるため、クラブを短く持ちます。 ボール位置はスタンスの真ん中。左右の体重はセンター、前後はつま先側を意識します。

狙い・クラブ選択

狙いはやや右が目安です。クラブが平地よりアップライトな状態で当たりやすく、球が左へ行く傾向を考えます。

2本のアイアンを比較するゴルファーと「飛距離だけで選ばない 傾斜に合わせたクラブ選び」の見出し

ここで榎本プロが重視するのが、飛距離の短い、ロフトが大きいクラブほど、左へのミスが強くなりやすいという点です。

一方、距離を出そうとクラブを替え、左へ飛んだ球がOBや池まで届いてしまうことにも注意が必要です。「何番手上げる・下げる」と一律に決めず、残り距離と左側の危険を併せて見てください。

届かせることだけにこだわらず、次のショットを打てる場所に運ぶ判断も大切です。

スイングのイメージ

足腰の動きを抑え、感覚としては手打ちに近いイメージを持ちます。体を大きく動かして距離を出そうとせず、クラブのローテーションを意識します。

ただし、もともと球がつかまりやすいライです。フェースを強く返しすぎると左へのミスにつながるため、ローテーションを増やすこと自体を目的にしないようにしましょう。

つま先下がりの打ち方|低い姿勢を保ち、右に行くと決めつけない

つま先下がりは、足元よりボールが低い位置にある状態です。

構え・ボール位置・体重配分

クラブは通常どおり持ち、ボール位置も通常どおりです。足幅を広げ、膝をしっかり曲げて重心を低くします。

体重配分は、左右・前後ともにできればセンターが目安です。かかと側に体重をかけた方が安定しやすい面もありますが、乗りすぎるとボールに届きにくく、体も起き上がりやすくなると榎本プロは指摘しています。

球筋・狙い・クラブ選択

一般的には、つま先下がりはライ角がフラットになり、右へ行きやすいと説明されます。しかし、榎本プロは実際の芝では左へのミスにも注意が必要だと考えています。

ヒール側、つまりクラブヘッドのシャフトに近い側が草や地面に引っかかり、フェースが返って左へ行くケースもあるためです。

「つま先下がりだから右」と決めつけて左を狙うのではなく、ボールの沈み方、芝の抵抗、自分が出しやすいミスを踏まえて狙いを決めましょう。

番手は基本的に大きく変えない、というのが今回の榎本プロの目安です。

スイングのイメージ

つま先上がりと同様に、足腰の動きを抑え、手打ちに近い感覚で振ります。クラブのローテーションも使いながら、構えたときの低い姿勢を大きく崩さないことを意識します。

傾斜では「一つの正解」より、自分に出やすいミスを知る

ノートに記録するゴルファーと「自分のミスを知る 次の練習につなげる」の見出し

榎本プロが最も伝えたいのは、すべてのゴルファーに共通する、一つの正解があるわけではないということです。

スイングタイプが違えば、同じ傾斜でも球筋やミスは変わります。プロによって対応方法が異なることもあります。今回の方法を目安に試したうえで、自分がどう打ったかを振り返ってみましょう。

残しておきたいのは、次の情報です。

  • どの傾斜で、どのクラブを使ったか
  • 狙いに対してどちらへ飛び、どちらへ曲がったか
  • 平地と比べて飛距離がどう変わったか
  • ダフリ・トップなど、どんなミスが出たか
  • 芝が長かったか、ボールが沈んでいたか

正確な計測値がなくても、「つま先下がりで、右を警戒したら左へ飛んだ」といったメモが相談の材料になります。一度の結果だけで決めつけず、複数のショットから傾向を探しましょう。

一般的な対処法を知る→コースで試す→傾向を記録する→プロに伝える。 この流れで、自分のスイングに合った対応を見つけやすくなります。

平地での打点や軸の問題も気になる方は、ダフリの原因と練習方法も参考にしてください。傾斜特有の対応とは分けて整理することが大切です。

まとめ|構え方を整理し、実際の球筋で調整する

傾斜からのショットでは、ボール位置と構えを整えることが出発点です。そのうえで、左右の危険や残り距離に合わせてクラブと狙いを選びます。

早見表は出発点として使い、実際の芝と自分の球筋に合わせて調整することを忘れないようにしましょう。

傾斜からの打ち方についてよくある質問

傾斜の種類はどう覚えればよいですか?

左右の足の高さが違う場合は「左足上がり・左足下がり」、足元よりボールが高いか低いかで「つま先上がり・つま先下がり」と整理します。まず傾斜の名前を判断し、次にボール位置と構えを確認すると覚えやすくなります。

傾斜では必ずボールを右に置きますか?

必ずではありません。今回の目安では、左足下がりは右寄り、つま先上がりは真ん中です。左足上がりとつま先下がりは、そのクラブでの通常の位置を基本にします。

傾斜では何番手変えればよいですか?

一律には決められません。左足上がりでは飛距離の出るクラブ、左足下がりでは飛距離の短いクラブを検討しますが、傾斜の強さや当たり方で変わります。つま先上がりは左側の危険も含めて選び、つま先下がりは基本的に大きく変えない、というのが今回の目安です。

自分のスイングに合う対処法を、プロと見つけませんか?

インドアでスイング映像を見ながらコースでの悩みを相談するイメージ

※画像はイメージです。

「傾斜の打ち方は覚えたのに、思った方向に飛ばない」。そんな方は、コースでのミスをプロに伝え、自分のスイングの特徴と併せて確認してみてください。

横浜市鶴見区・駒岡にある加瀬のシミュレーションゴルフは、月額制のインドアゴルフ施設です。初心者から中上級者まで、一人ひとりのスイングや課題に合わせてプロが個別に指導しています。

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この記事を書いた人
榎本翔汰プロ

加瀬のシミュレーションゴルフ所属レッスンプロ 湘南学院高校・神奈川大学のゴルフ部で主将・副主将を歴任。 自身の経験から「体格に頼らず、工夫で飛ばす(300yd超)」ノウハウを確立。初心者の方でも退屈せず、アプローチやパターをゲーム感覚で楽しく学べる丁寧なレッスンが人気です。

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